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旅の本・旅の道具 カラー版 横浜 交流と発展のまちガイド

 旅の道具の第一に、旅の荷物を入れるバッグとともに、ガイドブックや地図がある。旅に持って行く本の定番に、旅行先のガイドブックや地図がある。ガイドブックや地図は旅の本であり、旅の道具でもある。

 最近では、地図と旅行ガイドブックの垣根が無くなり、地図会社がつくる旅行ガイドブックや、旅行会社のつくる観光地図があったりもする。そんな横浜の二つのガイドブックを見て面白いのは、関内駅周辺、関内と伊勢佐木町についてで、関内とは本来、以前は川であった首都高速横羽線より海側の地域を指して、その外は、関内に対して関外地区と呼んでいた。地図会社のガイドブックでは、普通、歴史上の地理的な区分が尊重され「関内・伊勢佐木町」となっているが、旅行会社のガイドブックでは、「関内駅」の駅周辺は、関外も含んで関内にしている。旅行会社のホテルの部屋からビルの合間に海が少しでも見えれば「オーシュンビュー」、部屋の前が海の場合は「オーシャンフロント」と呼ぶメンタリティと同じものを感じる。

 駅の周りを駅の名前で呼んで「何か問題でも?」と言わんばかり。

 そんなガイドブックが、横浜の歴史について書いていたりするが、ちょっと読む気になれない。「関内駅」は開業からまだ50年経っていない。
 ガイドブック選びというのは、難しい。海岸のサンゴを拾って「箸置き」として、お土産にすることをすすめる沖縄のガイドブックを読んだこともある。情報掲載範囲は、国定公園の特別保護地区内を含んでいた。
 定番といわれるガイドブックでも、シリーズには、英語圏で高い人気を誇る旅行ガイドブック専門出版社ロンリープラネットの「コロンビア編」のように、ライターがコロンビア現地に出かけずにサンフランシスコで書かれた(ロンリープラネットのトラベルライターの告白[Do Travel Writers Go to Hell? ] Thomas B. Kohnstamm New York:Three Rivers Press 2008)ような本も混じる。
 そもそも、行ったことのないところだから、よく知らないから、ガイドブックを買うのだから、買う前に読者がガイドブックの内容の良し悪しを判断するのは難しい。ある意味、見た目に頼った地図ばかりのガイドブックが増えるのも当たり前という気もする。

 今回、紹介する「カラー版 横浜 交流と発展のまちガイド」は、そんなガイドブックとは一線を画す本で、岩波ジュニア新書から出版されている。小学校高学年から中学生ぐらい向きに書かれた本かもしれないが、じっくりと推敲されたよさがあり、毎年毎年作られては捨てられるガイドブックの文章とはちょっと違う。読み物としても楽しめる。
 本の端々から飽きやすい子供が途中で投げ出さずに最後まで読んでほしいという横浜市役所の職員だったという筆者の希望が感じられる。
 本の中のイラストマップは、分かりやすく、写真も豊富でガイドブックとして利用することができる。ただ、普通のガイドブックにあって、この本に無いのは、ショッピングとレストランガイドで、この2つの情報は載っていない(ホテル宿泊施設情報も載っていないが、現在、日本の旅行ガイドブックに掲載されているホテル宿泊情報は、ほぼ全て広告なので無いのも同じではないだろうか。)。
 この本を、メインのガイドブックとした場合、食事と買い物は、ノープランでぶらぶらしながら見つけるというスタイルになる。また、普通のガイドブックと異なる点として、分かりやすく順を追って横浜の街の成り立ちについて説明するスタイルなので、第一に、ジャンル分けされていないことと、第二に、横浜駅周辺の情報が載っていないことがある(横浜駅は現在地の前、「現桜木町駅」→「高島町」→「現在地」と移動しているために、街の成り立ちを長い時間軸で俯瞰したときに横浜の人たちから無視される傾向がある)。
 それらの点については、別に問題を感じないが、索引がないのが少し気になる。
 ガイドブックを持って旅行というのを嫌う人も多い。「全く計画なし」という旅行の良さもあるが、後から「なぜあそこに行かなかったのだろう」と思うこともある。次行くときのお楽しみにすることもできるが、この本をメインのガイドブックにする良さは、内容に偏りがあるため、そんな2つの旅のスタイルを結果的に組み合わせることになるところにある。

旅の道具 バックナンバー

旅の本 バックナンバー

表紙 No image

bookデータ
カラー版 横浜 交流と発展のまちガイド
南学 著
岩波ジュニア新書
定価 1029円税込
ISBN 4-00-500487-3

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